成人式は、三世代で写真を撮る日かもしれません
成人式は、子どもが大人になる大切な節目です。
振袖やスーツ姿を写真に残すご家庭も多いですよね。
でも私は、成人式は「家族にとっての節目」でもあるのではないかと思っています。
とくに、おじいちゃんやおばあちゃんがそろっているご家庭なら、
三世代で写真を撮る、ひとつのタイミングかもしれません。
成人式は、家族がそろう最後の節目かもしれない
わが家の成人式は、少し特別な時期でした。
ちょうどその頃、父の体調が悪くなり、余命を告げられていたのです。
写真を撮られるのがあまり好きではなかった父。
それでも、その日は着物を着てもらい、家族みんなで写真館へ行きました。
正直なところ、その一枚が遺影になるなんて、想像もしていませんでした。
けれど今、その写真は仏壇に飾られています。
穏やかに笑う父の顔を見るたびに、
「あのとき、撮っておいてよかった」と、心から思います。
成人式に祖父母も ― 後悔しないための一枚
大人になると、写真を撮る側にはなっても、
自分が写ることをためらう人は増えていきます。
60代、70代になると、なおさらです。
でも、成人式のように家族が自然と集まり、
きちんとした装いをする日は、実はとても貴重です。
写真館で1カット追加するだけでもいい。
祖父母との一枚をお願いしてみるだけでもいい。
スマホでも、かまいません。
その写真が遺影になるためではなく、
未来の自分が「撮ってよかった」と思えるために。
成人式を迎えるご家庭があるなら、
そっと、三世代写真という選択肢を思い出してもらえたらうれしいです。
きっといつか、その一枚が、
家族の宝物になります。
祖父母ふたりだけの写真も撮りました
成人式の家族写真を撮るとき、
もし余裕があれば、もうひとつおすすめがあります。
それは、祖父母ふたりだけの写真を残すこと。
我が家では、祖父母ふたりの写真も撮りました。
並んで座ってもらい、
父は少し左側を見るように、
母は少し右側を見るように。
真正面ではなく、ほんの少しだけ視線をずらした一枚。
向かい合っているわけではないのに、
長い時間を一緒に歩いてきたふたりの空気が、
そのまま写っているようでした。
父の写真は、いま仏壇に飾られています。
母は、まだ元気です。
あのとき撮った写真は、飾ることもなく、
アルバムの中にしまってあります。
けれど、ときどきページをめくると、
そこにはふたりが並んでいて、
確かにあの時間が残っています。
特別な日の写真は、
その日のためだけのものではないのだと、
いまはそう思います。
成人式という節目に、
三世代で一枚。
そして、祖父母ふたりで一枚。
いつかではなく、
思い立ったそのときに。
そっと、残しておくという選択も、
きっと悪くないのだと思います。


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