自治会長になって、もうすぐ一年になります。
一年といっても、最初の頃は毎日のように「これはどうすればいいんだろう?」と考えていた気がします。
自治会のことを何も知らないまま、順番が回ってきて引き受けた自治会長。
最初は、ただ一年間をなんとか終えることが目標でした。
それが、いろいろなことを経験するうちに、少しずつ自治会そのものについて考えるようになりました。
最初は「自治会長って何をするの?」から
自治会長になる前の私は、自治会長が何をしているのか、ほとんど知りませんでした。
自治会費を集めたり、回覧を回したり、行事があったり。
自治会について知っていることといえば、そのくらいだったと思います。
だから、実際に自治会長になってみて、思っていた以上に仕事があることに驚きました。
市とのやり取り。
自治会内の連絡。
行事の準備。
役員会。
書類の作成。
さまざまな問い合わせへの対応。
「自治会長って、こんなにいろいろなことをするんだ」
それが最初の印象でした。
「去年と同じように」から始まった
最初は、前任者から引き継いだ資料を見ながら、一つずつ仕事を進めていきました。
分からないことがあれば、前年の資料を見る。
それでも分からなければ聞く。
とにかく、今までのやり方を参考にしながら進めていく。
初めてなのだから、それで精一杯です。
でも、少し慣れてくると、別のことが気になり始めました。
「これは、なぜこうしているんだろう?」
「本当に毎年これが必要なのかな?」
「この仕事は自治会長がやるものなのかな?」
「もっと分かりやすくできないかな?」
最初は「去年と同じように」で精一杯だったのが、少しずつ周りを見る余裕が出てきたのだと思います。
自治会の「当たり前」を考えるようになった
自治会の資料や規約を見ていると、長年続いていることがたくさんあります。
もちろん、続いていることには理由があります。
地域にとって必要だから続いているものもあります。
でも、中には「昔からそうしている」という理由だけでは、今の人には分かりにくいものもあります。
そこで、一度立ち止まって考えてみる。
「今も必要なのか」
「今のやり方でいいのか」
「もっと分かりやすくできないか」
そうやって考えることは、これまでの自治会を否定することではないのだと分かりました。
これまで積み重ねてきたものを大切にしながら、今の自治会に合う形に整理していく。
そんな考え方ができるようになりました。
「全部自分でやる」ことも見直した
自治会長になりたての頃は、
「自分がやったほうが早い」
と思うことが何度もありました。
でも、それを続けてしまうと、自治会長に仕事が集中してしまいます。
自治会長が何でもやる自治会では、次の人も大変です。
だから、
「これは誰の役割なのか」
「誰にお願いできるのか」
を考えるようになりました。
一人で全部やることが、良い自治会運営ではない。
全体を把握しながら、必要なところで周りに協力してもらう。
それも自治会長の役割なのだと思うようになりました。
規約を読み直して分かったこと
自治会員だった頃には、規約をじっくり読むことなんてありませんでした。
でも、自治会長になって読んでみると、
「実際の運用と違うところがある」
「この書き方だと分かりにくい」
「これって、どういう意味なんだろう?」
と思うところが出てきました。
規約は、自治会を運営するための大切なものです。
だからこそ、役員になった人が読んだときに理解できることが大切なのだと思います。
「規約は守るもの」というだけではなく、
「読めば分かるもの」
にしていくことも必要なのだと感じました。
「自治会って何のため?」という疑問
一年間、自治会長をやってきて、何度も考えたのが、
「そもそも自治会って何のためにあるんだろう?」
ということでした。
自治会には、地域の環境を維持したり、ゴミステーションを管理したり、地域の行事を行ったり、地域の中で情報を共有したり。
一人ではできないことを、地域で協力して行う役割があります。
一方で、時代が変われば、必要な活動や方法も変わっていくのだと思います。
だから、「昔から自治会でやっているから」だけではなく、
「今の地域にとって必要なのか」
「住民にとって分かりやすいのか」
「無理なく続けられるのか」
を考えていくことも大切なのだと思うようになりました。
私が目指したいのは「続けられる自治会」
自治会長を経験して、自治会を大きく変えたいと思ったわけではありません。
すべての活動を減らしたいわけでもありません。
必要なことは、これからも続けていきたい。
でも、そのためには、無理なく続けられる仕組みが必要です。
役割を一人に集中させない。
必要な資料を残す。
規約を分かりやすくする。
「今までこうしてきた」というだけで続けるのではなく、一度考えてみる。
そして、次に役員になる人が困らないようにする。
そんな小さなことを積み重ねていくことが、自治会を続けていくために大切なのではないかと思っています。
一年間やってみて、一番変わったこと
一年間自治会長をやってみて、一番変わったのは、私自身の自治会に対する見方かもしれません。
以前は、自治会は「会費を払って、回覧を見て、必要なときに活動するもの」というくらいの感覚でした。
でも、実際に運営する側になってみると、たくさんの人の協力で成り立っていることが分かりました。
そして、同時に、
「もっと分かりやすくできることがある」
「もっと負担を減らせることがある」
ということにも気づきました。
知らなかったからこそ、疑問に思えたこともたくさんあります。
まだまだ途中
とはいえ、自治会長を一年経験したからといって、自治会のことが全部分かったわけではありません。
むしろ、知れば知るほど、分からないことも増えたような気がします。
自治会には、それぞれの地域にそれぞれの事情があります。
他の自治会でうまくいっている方法が、そのまま自分たちの自治会に合うとも限りません。
だから、これからも考えながら、必要なところは見直しながら進めていきたいと思っています。
「自治会長をやってみてよかった」と思えるように
最初は、順番が回ってきたから引き受けた自治会長でした。
「できればやりたくないな」と思っていたのも正直なところです。
でも、実際にやってみたからこそ、今まで見えていなかった自治会のことを知ることができました。
分からないことを調べる。
疑問に思ったことを考える。
周りの人に相談する。
一つずつ整理していく。
そうしているうちに、自治会について考えること自体が、少しずつ面白くなってきました。
まだまだ途中ですが、
「誰がなってもできる自治会」
「無理なく続けられる自治会」
を目指して、これからも少しずつ整理していきたいと思っています。
この一年間、自治会長になったからこそ見えたこと、気づいたこと。
それを次の人にもつなげていけたらと思います。
そしていつか、次に自治会長になった人が、
「思っていたより、できそう」
と思える自治会になっていたら。
それが、今の私の小さな目標です。

